1学期も折り返し地点を迎え(早い!!!)、中間のフォードバックや試験の結果が出てきているため、そろそろ今学期の科目について一つずつ触れてみたいと思います。
まずは、Financial Reporting & Control、略してFRC(そのまま)。
なにやら難しく聞こえますが、平たく言うと会計Accountingの授業です。
ケーススタディで習うアカウンティングとは何ぞや、と始まる前は疑心暗鬼でしたが、いざ習ってみるとこう言う科目こそケースで習うと身につきやすいと感じます。
基本的な仕訳やT勘定はある程度知っておく必要はありますが、そこまで専門的な知識を必要とせずとも会計に関する理解を多角的に深められるよう授業が設計されていることに感心します。
コンセプトの根本から考える癖がつく
授業の中では、「そもそもこの取引って何でこう言う仕訳にするのだっけ?もし異なった考え方をした時に、会社に与える影響は?」といった会計のルールの根本を問い掛ける議論がよく行われます。厳格なルールはありつつも、その解釈は意外なほど裁量的な会計の世界。慣習的に行なっている行為も、ステークホルダーに対してちゃんとロジックを立てられているか、常に問い続ける重要性を学びます。
特殊なケースから普遍的な意味を抽出する
例えば、ボーイングは唯一Program AccountingというCost Accountingを実施しています。航空機の製造という多額の初期投資がかかるビジネスモデルの中で、現在から未来にかけてのコストを平均化することで(テクニカルに話すとDeffered Costという資産項目として計上し、将来にかけてコストとして認識する)、プロジェクト初期の利益毀損が最小化するという非常に特殊な方法です。
ここでは、未来の不確実性をどのように評価するか、その時、コストを資本計上することは正当化されるのか。個々の企業の特殊なケースを、シンプルかつ普遍的な問いかけにブレークダウンすることで、会計がもつ問題の本質へ迫ります。
以上の2つがケーススタディから学ぶ会計の醍醐味でしょうか。
ただ、なかなか負荷も大きく、授業の進行スピードはかなり速いと思われます。今まで体系的にアカウンティングを習ったことはないので、比べるベンチマークが自分の中ではないですが、周りの経験者の反応から察せます。PLとBSの基本的な項目はあれよあれよとあっという間に終わり、3週間経った8授業目で DTA (Deferred Tax Asset) と DTL (Deferred Tax Liability) まで網羅しきるというペース。
教授はドイツ人で、この人がまた面白い。ドイツ人らしいシニカルなジョークを混ぜながら、クラスの議論が逸れそうになるとうまく修正してくれます。
この教授のリードのもとで個人的には発言しやすい雰囲気を感じていたのですが、中間地点での発言点、中間試験の点数共に良かったことで一安心しました。
とは言えまだ折り返し地点。気を抜かずに、ペースについていこうと思います。(無理やり引きずられている感も否めないですが・・・)