Japan Trek – 175人で日本を旅してみると(その2)

Japan Trek – 175人で日本を旅してみると(その2)

2019-07-06

主なハイライト

怒涛の勢いで過ぎ去った9日間でしたが(終わった時には疲労困憊の度合いが尋常じゃなかった)、この中で自分なりに特にハイライトになった瞬間を紹介します。

1. 日本風大宴会の人気は高い
後のサーベイでも分かったことですが、最も人気が高かったイベントは広島の旅館で企画した大宴会でした。175人の国籍が異なる外国人たちが、同じ浴衣を着ながら一緒に食べる夕食の風景はこれまで一度も目の当りにしたことがなく、僕たち日本人にとっても記憶に残る時間となりました。
とは言ってもただの飲み会ではなく、関西のルーツをもつ同級生が宴会を主導し、途中、「日本語のノリをそのまま直訳した漫才」(かなり面白い)、「セクション対抗・クイズ大会+箸で豆掴み競争」、そして最後には日本人全員で踊るソーラン節など、イベントを挟みながらの約2時間。
懐石料理を楽しみながらビール+日本酒もかなり進み、最後は写真撮影で盛り上がる人たちで収集がつかなくなるほどの盛況ぶりでした。日本の飲み会という文化は、人と繋がるという目的において、改めて悪くない文化だと感じます。
この後、カラオケルームでさらなる盛り上がりを見せたことは言うまでもありません。

2. 少人数のインタラクションが思い出に残る
基本は大人数で動いていたトレックですが、合間で自由時間などもあり、そこで仲のいい少人数を連れてお気に入りのレストランや観光地を回った時間が一番楽しかったように思います。そして、日本を観光しながら個人的に日本人に案内してもらうとみんなにとても喜んでもらえます。自分のお気に入りの場所を楽しんでもらえると僕も満足ですし、日本と外国を繋ぐ楽しさを改めて感じることに。

ホテルニューオータニの久兵衛で。

3. カプセルホテルではみんな礼儀正しく振舞ってくれる
個人的な山場はファーストキャビン築地での宿泊でした。自分の会社ということもあり、ホテル全体を貸し切っての宿泊を提案したものの、 1. カプセルホテルの体験は大半の同級生が初めて(≒大浴場も) 2. フロントが大人数を一気にチェックインできる仕様となっていない などなど細かいことを言い出すとキリがない不安がありました。

しかし、深夜にホテル全体を歩いていて気付いたのですが、皆お互いのプライバシーを尊重して振る舞っていたため(+旅後半でかなり疲れていた)、結果「想像していた以上に快適な宿泊をすることができた」との声をたくさんもらうことができました。
これでこの値段ならば、とトレック後に追加で再度宿泊してくれた友人もいたくらいで、ホッとすると共に、外国人をターゲットにさらに集客できるのではと自信がつきました。

ファーストキャビンのバー兼ロビーで。

終わってみて、感想

東京に1年ぶりに帰ってきて、とてもベタですが「なんて綺麗で秩序立っていて、そして便利な街なんだろう」と感動しました。その感動と共にすぐにトレックが始まり、同級生と会話から得た再発見が重なることで、日本はポテンシャルがある素晴らしい国だと(おそらく人生で初めて)確信することができました。人口減少+高齢化を始めとした短期的には解決しようがない問題をいくつも抱えつつも、最善を尽くしてこの国の魅力を高めていくことが僕たちの使命なのでは、と今では感じます。
このようにポジティブに考えるに至ったのも、1年間のHBS生活(この間に一度も帰国しなかったのが逆に良かったのかも)とジャパントレックがあってこそでした。

もう一つは、自分の故郷である日本で同級生と時間を過ごすことで繋がりが一気に強くなりました。特にセクションの人とはあれだけ多くの時間を過ごしてきたのにも関わらず、この9日間でグッと距離が縮まったのはここが日本だったからに他ならないと思います。旅が終わった後も感謝のメールをもらったり、あー、大変だったけどやりきれて良かったなと実感する瞬間です。

そして、日本人との同級生との繋がりも変わりました。リーダーのもとで一人一人が責任を持って自分の仕事をこなし、真剣なところもありながら緩く楽しむ気持ちも忘れない、絶妙なバランスを保ちつつ、大きな問題を起こすことなく旅を終えられたのも、このメンバーだったからこそ。時間のプレッシャーの中、複雑なロジをこなしたり、抜群の文章力でトラッカー全員にコミュニケーションを取ったり、普段呑んだくれていただけの仲でしたが改めて仲間から学ぶことが多かったです。

ジャパントレックの成功を祝い、トレック終了後に日本人だけで食べた焼肉ランチ、最高でした。

日本人全員でソーラン節最後の決めポジション。

セクションメイトから、引率用フラッグにもらったサイン。