Recruiting – 米国でインターンシップを獲得するには

Recruiting – 米国でインターンシップを獲得するには

2学期目は最初の学期より慣れてきて多少楽になる。そのように数人の先輩から言われていたため多少期待をして始まった今学期ですが、蓋を開けてみれば先学期よりも忙しく途中かなりの疲れを溜めていました。

その忙しさの原因の1つがリクルーティング。特にこの時期はサマーインターンのための就職活動です。やはり人気のある業種はコンサルティング、プライベートエクイティ(PE)、投資銀行。特にコンサル系は選考の時期が早くマッキンゼー、BCG、ベインの三大コンサルを受けている人たちは1月の時点で終わってしまいます。僕のセクションはなかなか優秀でこの時点でコンサルからの内定を決めている人が10人以上いました。

僕の場合はというとターゲットは不動産系。DevelopmentとInvestmentの両方の方向性で昨年の11月頃から本格的に動き始めていました。今回の就活で痛感したことはこの業界で米国国籍が無く、かつこちらで働いた経験がない人がインターンを見つけるのは非常に難しいということ。確かに周りを見渡すと不動産業界で、アメリカで就活していた人はほぼ皆無に等しかったと思います。色々と要因はあるのでしょうが、やはりローカル色の強い業界であることが最大の理由でしょうか。Relationship-drivenな業界のためVC (Venture Capital) へ日本人が就職することが困難なロジックと多少似ている気がします。他の日本人を見ていると、米国でインターンを見つけるケースは、コンサル系(各国にオフィスがありVISAのサポートもある)、Big Tech系、そして日本株などに投資を行うファンドなどのパターンが多かったです。

そして、もう1つ良い勉強になったのはプロとして英語を使うことの難しさ。HBS入学前に日本で海外のクライアントによる建築プロジェクトに設計者として関わっていましたが、クライアント側は日本でのプロジェクトということもあり当然期待値を下げて見てくれます。当時何とかなっていた経験を持って、仕事の文脈で英語を使うことは問題がないと勘違いしていたように思います。
やはりプロとして英語を使えないと、そこは当然マイナスに見られる。就活の後半は、HKS(Harvard Kennedy School、公共政策大学院)の友人に時間給を払いメールの文章などの英語チェックをしてもらっていました。(結果、これが相当学びになりました)

そんな紆余曲折もあり、面接までは何社か行ったものの10社以上から蹴られ続け・・・3月前半に遂に2社から内定をもらうことができました。多様な経験をしてみたかったので、交渉をして両方のインターンをすることに。

まず夏休み前半はSOMという建築設計事務所(六本木ミッドタウンの設計者です)において、日本そしてアジアのBusiness Development戦略を手伝います。以前このブログでも書いた不動産カンファレンスに僕が個人的な繋がりでスピーカーとして招いたSOMのパートナーの人から、ほぼその場で内定を獲得することができました。楽しみなことは勤務地がNYであること。1ヶ月でもNYに住める経験は貴重です。

後半はLeggat McCall Propertiesというボストンでローカルのエッジがあるディベロッパーで働きます。ハーバードやMITなどのキャンパスなど多くを手掛けた会社です。こちらは日本人の友人からこの会社で務める人を紹介してもらえ、オフィスに訪ねたところその場でCOOまでトントン拍子で面談が進みました。(その後、2度目の面接でトップまで話して内定をもらうことに。計7人との面談でした)

結局、最後全て確定したのは3月前半。いやはや、こんなに苦労するとは思いませんでした。
しかし、「自分が持つ競争力は何なのか」と改めて厳しく考えるきっかけになり、自分の中で成長の糧になったように感じます。日本にいたとしたら、こんなにシビアに自分のエッジについて自問自答することはなかったでしょう。